音声は、第2言語習得において母語の影響が最も強く現れる分野であると言われている。事実、母語の音韻・音声体系の影響は、第2言語学習者の発音によく見られる特徴の主なる要因となっている。しかし、その影響の現れ方は決して単純ではなく、第2言語の発音にプラスに現れたり、マイナスに現れたりする。また、学習レベルが向上するにつれて、現れ方は流動的に変化していく。母語の影響を考慮に入れた上で第2言語の音声を体系的に分析・記述する基礎研究は、その知見が効果的および効率的な発音指導を考える上での助けになる場合が多いこともあり、日本語教育の普及に伴い、さまざまな母語を持つ日本語学習者の発音が検証されるようになってきた。しかし、イタリア語話者の日本語の音声を対象にした先行研究は非常に少ない。本発表では、イタリア語と日本語の音韻・音声体系を主なる側面において対照し、イタリア語話者の日本語の発音の主なる特色や問題点などの俯瞰を試みる。
Ueyama, M. (2011). Gli italiafoni e i suoni della lingua giapponese/イタリア語話者と日本語の音声. Bologna : CLUEB.
Gli italiafoni e i suoni della lingua giapponese/イタリア語話者と日本語の音声
UEYAMA, MOTOKO
2011
Abstract
音声は、第2言語習得において母語の影響が最も強く現れる分野であると言われている。事実、母語の音韻・音声体系の影響は、第2言語学習者の発音によく見られる特徴の主なる要因となっている。しかし、その影響の現れ方は決して単純ではなく、第2言語の発音にプラスに現れたり、マイナスに現れたりする。また、学習レベルが向上するにつれて、現れ方は流動的に変化していく。母語の影響を考慮に入れた上で第2言語の音声を体系的に分析・記述する基礎研究は、その知見が効果的および効率的な発音指導を考える上での助けになる場合が多いこともあり、日本語教育の普及に伴い、さまざまな母語を持つ日本語学習者の発音が検証されるようになってきた。しかし、イタリア語話者の日本語の音声を対象にした先行研究は非常に少ない。本発表では、イタリア語と日本語の音韻・音声体系を主なる側面において対照し、イタリア語話者の日本語の発音の主なる特色や問題点などの俯瞰を試みる。File in questo prodotto:
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